「布団に入ってもなかなか寝付けない」「疲れているはずなのに、頭が冴えて眠れない…」
そんな経験、誰しもあるのではないでしょうか? とくに今の時代はスマホやSNSなどもあり、寝つきに悩みを抱えてる人が多い時代。
本記事では、なかなか寝付けない夜にぜひ試してみたい効果的な対策をお伝えします。
まだ羊を数えて眠ろうとしてるの?最新の方法があるよ!
整形外科
古屋 智之先生
1983年 東京都生まれ
2008年 聖マリアンナ医科大学医学部医学科 卒業
2010年 聖マリアンナ医科大学整形外科 入局
保有資格:日本整形外科学会専門医,整形外科スポーツ医,医学博士
所属学会:日本整形外科学会
運営店舗:女性専用24時間ジム アマゾネス,癒し~ぷ用賀店
一瞬で眠くなる睡眠法を活用する
SNSで話題のアリス式睡眠法や米軍式睡眠法、呼吸に意識を集中する4・7・8呼吸法などすぐに眠りに落ちるためのテクニックが注目を集めています。
これらの方法は、手軽に試せつつリラックス効果を高め、質の高い睡眠へと導く効果も期待できます。
アリス式睡眠法
この方法は、とても簡単で、SNSでも注目を集めている睡眠テクニックです。何も考えず無意識に脳内に浮かぶイメージに意識を集中するだけで、自然と眠りに誘われるとされています。
①布団の上に座りあぐらをかいてリラックス
まずは布団の上に座りあぐらの姿勢になります。リラックスして、できるだけ体を動かさないようにしましょう。
②目を閉じて深い呼吸をする
目を閉じて寝る時のようなゆっくりとした呼吸を意識します。雑念を払い、何も考えないようにするのがポイントです。
③頭に浮かぶ映像を眺める
無意識に頭の中に浮かんできた映像をただぼんやりと眺めます。無理に何かを想像したり、考えたりする必要はありません。
④ウトウトしてきたら横になる
意識が朦朧としてきたらゆっくりと布団に横になりましょう。
⑤手順を繰り返す
眠れなければ、このステップを何度も繰り返してください。
アリス式睡眠法のポイント
アリス式睡眠法の鍵は、無意識に身を任せることで、寝ようと意識すると逆効果になることもあります。
部屋を暗くし、リラックスできる音楽やアロマを使うと効果が高まるでしょう。
筋弛緩法(きんしかんほう)
筋弛緩法とは、アメリカの精神科医エドモンド・ジェイコブソン氏が開発した身体の各部位を緊張させ、その後弛緩させることで心身をリラックスさせる方法です。不眠改善・ストレス軽減・自律神経の安定など、様々な効果が期待できます。
リラックスする準備
静かで邪魔の入らない場所を選び楽な姿勢で座るか横になります。その後、深くゆっくりと呼吸を行い、心身をリラックス状態へと導きます。
各部位の緊張と弛緩をしていく
手:握りこぶしを作り、力を入れた後にいっきに力を抜く
腕: 上腕を曲げ、力を入れた後にいっきに力を抜く
背中: 肩甲骨を寄せ、力を入れた後にいっきに力を抜く
肩: 肩を上げ、力を入れた後にいっきに力を抜く
首: 首を左右に回し、力を入れた後にいっきに力を抜く
顔: 顔全体に力を入れた後にいっきに力を抜く
腹部: お腹に力を入れた後にいっきに力を抜く
脚: 脚全体に力を入れた後にいっきに力を抜く
全身: 全身の力を入れた後にいっきに力を抜く
筋弛緩法(きんしかんほう)のポイント
各部位とも緊張と弛緩を繰り返すことで、より効果を感じられます。その感覚に意識を集中します。特に、弛緩した際の体の変化や温かさを感じてみましょう。
478呼吸法
4-7-8呼吸法は、アメリカの医師アンドリュー・ワイル博士が提唱したシンプルながらも効果的な呼吸法です。ストレスや不安の軽減・睡眠の質向上・集中力アップなど様々な効果が期待できます。
①呼吸の確認とリラックスする準備
まず、普段の呼吸に意識を向けてみましょう。胸が上下に大きく動くのが一般的ですが、腹式呼吸では、お腹が膨らむことを意識します。確認できたら座るか仰向けになります。肩の力を抜き、リラックスした姿勢をとります。
②口から息を吐き切る
口を大きく開けて、「フーッ」と音を出しながら、肺の中の空気を全て吐き出しきりましょう。この時、お腹をへこませるイメージを持つとより効果的です。
鼻からゆっくりと息を吸う口を閉じて鼻からゆっくりと息を吸い込みます。この時お腹が膨らむように意識し、お腹で呼吸をしている感覚を掴みましょう。
風船をゆっくりと膨らませるように、4秒かけて吸い込んでみてください。
③息を止める
吸い込んだ息を7秒間静かに止めます。この間、お腹が膨らんだ状態をキープして全身に酸素が行き渡るイメージを持ちましょう。
④口からゆっくりと息を吐く
口を少し開けて、「フーッ」と音を出しながら、ゆっくりと息を吐き出します。お腹をへこませながら、8秒かけてゆっくりと吐き切りましょう。まるで風船の空気をゆっくりと抜くように、息を最後まで吐き切るのがポイントです。
⑤繰り返す
この一連の動作を5~10回繰り返します。
478呼吸法のポイント
4-7-8呼吸法は、慣れるまでは1日4回程度を目安に無理のない範囲で行いましょう。お腹を膨らませたりへこませたりする感覚を意識しながら、ゆっくりと深く呼吸するようにしてください。
体調に合わせて調整し、めまいや息苦しさを感じたらすぐに中止して通常の呼吸に戻しましょう。
米軍式睡眠法
この睡眠法は、パイロットのために作られたとされ、多くの人に効果的だと言われています。特別な道具は必要なく簡単に実践できるのでぜひ試してみてください。以下のステップに従うことで、リラックスしながら自然な眠りに導きます。
①顔の筋肉を緩める
ベッドに横たわり、目を閉じて深く呼吸をしましょう。まずは顔全体の筋肉をリラックスさせます。額から始め目元、頬、口、顎と順に力を抜いていきます。意識を呼吸に集中させ、顔の緊張を一つ一つ解放するイメージを持ちましょう。
②首や肩、背中の緊張をほぐす
次に首から肩、肩甲骨周りの緊張を緩めます。深呼吸を続けながら、首や肩がベッドに沈み込む感覚を感じてください。そして腕を一つずつ緩めていきます。まず右腕の上腕から順に力を抜き、次に左腕を同じように緩めます
③胴体のリラックス
ゆっくりと息を吐きながら、胸や胴体の力を解放します。体全体がベッドに沈むような重みを感じ、リラックスを深めていきましょう。肩や腕がしっかりと緩んでいると胸周りの筋肉も簡単にほぐれていきます。
④脚の筋肉を解放する
右脚から始め脚の付け根、太もも、ふくらはぎ、足首、足裏へと順に力を抜いていきます。同じ手順で左脚もリラックスさせ全身の緊張を解き放ちます。
⑤心を静める
全身の力が抜けたら頭の中を空っぽにします。無理に何も考えないようにするのが難しい場合は、リラックスできるシーンを想像してみてください。
暖かく暗い部屋で揺れるハンモックや、静かな湖に浮かぶボートでリラックスしている自分をイメージするのも効果的です。
米軍式睡眠法のポイント
特定の部位の力が抜けにくい時は、息を吸いながらその部分をさらに強く緊張させてから一気に脱力すると効果的です。
どの方法もリラックスすることが大切みたいだね!
簡単に眠くなるツボを押す
一般的に快眠効果があるとされる代表的なツボをいくつかご紹介してみます。それぞれ効果には個人差がありますので、試してみつつ体に合うツボを見つけてみてくださいね。1回だけで効果がある場合もありますが、基本的には長く続けていただくことで効果が見込めます。
百会(ひゃくえ)
頭頂部のほぼ中央に位置するツボです。ストレスや頭痛、不眠に効果があるとされています。両耳の上端と眉間の真ん中を結んだ線の交点にあたり、ここを指で優しく円を描くようにマッサージすると頭がすっきりしてリラックス効果が得られます。
労宮(ろうきゅう)
手のひらの中央、人差し指と中指の付け根の少し上にあるツボです。精神的なストレスを軽減し、イライラを鎮める効果があります。手のひらに「の」の字を書くようにマッサージしたり、温めたお灸を据えるのもおすすめです。
失眠(しつみん)
足の裏のかかとの中央にあるツボです。
不眠や足の疲れに効果があります。寝る前に、このツボを温かいタオルなどで温めたり、指でゆっくりと押すことで、リラックス効果を高めることができます。
安眠(あんみん)
耳たぶの後ろ、完骨の少し下にあるツボです。自律神経を整え睡眠の質を向上させます。指で優しく押すだけでなく、耳のマッサージと組み合わせるとより効果的です。
完骨(かんこつ)
耳たぶの後ろ、髪の生え際にある骨のすぐ後ろにあるツボです。
首や肩のこりをほぐし、頭痛や不眠を改善する効果があります。指でゆっくりと押したり、テニスボールを使ってマッサージすることもできます。
ツボ押しのコツ
ツボ押しをする際は、深呼吸をしながら行うのがおすすめです。深い呼吸をすることで体がリラックスし、ツボへの刺激がより効果的に伝わります。
また、毎日数回ずつ継続することでツボ押しによる効果を実感しやすくなります。頭痛を感じた時だけでなく、日頃からツボ押しを習慣にすることで頭痛の予防にも繋がります。
ツボの正確な位置にこだわる必要はありません。ツボの位置には個人差があるため押して気持ち良い場所を探し、心地よい刺激を心がけましょう。無理に強く押すことは避け、リラックスして行うことが大切です。
完璧を求めずに続けることが大切だよ♪
リラックスできるBGMを流す
音楽を聴くことはリラックス効果を高めるために非常に有効とされています。特に、脳がリラックスしている時に現れるα波を誘発する音楽を聴くことで、心が落ち着き1日の疲れを癒す効果が期待できます。
雨の音や焚火の音、水の流れる音など生活音にもリラックス効果があります。これらの音を集めたASMR音源も眠りを促すために有効です。
効果には個人差があるため、さまざまな音源を試して自分に合ったものを取り入れると良いでしょう。
ラベンダーなど睡眠導入アロマを炊いてみる
アロマの香りにはリラックス効果が期待でき、心を落ち着けてくれると言われています。特に睡眠の質を向上させるとされる香りを5つ紹介します。
①サンダルウッド
エキゾチックな香りが特徴で日本人に馴染みの深いお香の香り。不安を取り除き穏やかな気持ちにしてくれます。
②オレンジ
甘く爽やかな香りで気分を明るくし、リラックス効果があります。
③ラベンダー
フローラルな香りで緊張を和らげ、心を落ち着かせてくれます。
④ネロリ
ビターオレンジの花から抽出されたフローラルな香りで、落ち込んだ気分を和らげ癒しをもたらします。
⑤ベルガモット
柑橘系のフルーティーな香りでアールグレイの香りとしても知られ、リラックスとリフレッシュの両方の効果が期待できます。
この中から気にいった匂いを選ぶといいよ♪
アロマも使用する際には注意点があります。以下の点に気をつけて、アロマを使うようにしてくださいね。
・妊娠中や持病がある方は、アロマの使用前に医師に相談すること
・アロマオイルは原液を直接肌につけない
・体調が悪くなった場合は、すぐに使用を中止する
なぜ眠くならないのか?
そもそも、なんで眠くならないのでしょうか?
その原因は様々です。当てはまる項目がないか確認してみましょう。
原因が分からないと対処もしにくいよね。
体内時計が乱れている
私たちの体は地球の自転周期に合わせて約24時間周期で繰り返されるリズムを持っています。これを「概日リズム」と呼び、このリズムを司るのが「体内時計」。
体内時計は、脳の視交叉上核(しこうさじょうかく)という部分に存在し、私たちの体のさまざまな機能を24時間周期で調節しています。朝、光を浴びるとこの視交叉上核(しこうさじょうかく)が刺激され体内時計がリセットされます。
その後、約14時間後にメラトニンというホルモンの分泌が促され眠気を誘発します。メラトニンは睡眠の質を高め、免疫力を向上させるなど健康維持に重要な役割を果たしています。
しかし、不規則な生活をしていると、この体のメカニズムが乱れてしまい、メラトニンの分泌にも悪影響を与えてしまうのです。
ストレスが蓄積している
ストレスを感じると、脳はコルチゾールというホルモンを分泌します。コルチゾールは、私たちを覚醒状態に保つ働きがあり、夜に分泌されると睡眠を妨げてしまいます。
また、ストレスは自律神経のバランスを乱し、心拍数や血圧を上昇させ、リラックスができなくなってしまいます。
夕方以降にカフェインを摂取
カフェインは脳を覚醒状態に保ち、入眠までの時間を遅らせる働きがあります。
カフェインの影響は個人差が大きく、体質や摂取量、タイミングによって異なりますが、一般的にカフェインの半減期は約5時間と言われています。
夕方以降にカフェインを摂取してしまうと、睡眠時にも覚醒効果が持続して眠れなくなってしまいます。
外的要因が影響してしまっている
例えば、暑すぎたり寒すぎたりする室温、不快な湿度、騒音、光などは、睡眠を妨げる大きな要因となります。これらの外的刺激は、脳を覚醒させ、深い眠りに入りにくくしてしまうのです。寝室の環境が適切でないと、脳が十分に休息できず、寝不足や睡眠障害に繋がる可能性があります。
眠くなるためには準備が必要
ここまでは、寝る際に行うと有効的な方法をお伝えしました。しかし、布団に入ってからスムーズに寝るためには、1日の行動を通して、眠る準備をしておくことが大切です。
眠るための準備は朝から始まってるんだね!
朝食でトリプファンを摂取する
トリプトファンは、体内時計を整え、質の高い睡眠に導くホルモン「メラトニン」の材料となる必須アミノ酸です。トリプトファンは、体内でセロトニンという神経伝達物質に変換されます。そして、このセロトニンがさらにメラトニンへと変化します。
メラトニンの分泌には約14~16時間かかるため、朝食でトリプトファンを摂取することで、夜のメラトニン分泌を促し、自然な眠気を誘うことができます。以下の食品には、トリプファンが多く含まれています。
乳製品
チーズ、牛乳、ヨーグルトなど。カルシウムも豊富で、リラックス効果も期待できます。
穀類
米、パン、麺類など
その他
ごま、ピーナッツ、卵、バナナ
食事は寝る3時間前には終わらせる
忙しい現代社会では夕食が遅くなったり、寝る前につい間食をしてしまったりと睡眠の質を妨げる食習慣に陥りがちです。睡眠中は、体は休息モードに入り消化活動も抑制されます。そのため、寝る直前に食事をすると消化のために胃腸が活発に働き、睡眠の質を低下させる可能性があります。
湯船にしっかりと浸かる
人間の体は深部体温が下がる過程で、眠くなるようになっています。
そのため、就寝前に湯船につかることは睡眠にとって効果的です。就寝の約90分前に15分ほど水温は38度から40度のぬるめお湯につかりましょう。
体に合った寝具を使う
ご自身の体重や体の形にあった寝具を使うことも重要。
理想的な寝姿勢としては、仰向けに寝た時に立った状態の姿勢を保てる状態です。
硬すぎるマットレスは腰が浮いてしまい、体全体に余計な負担がかかります。逆に柔らかすぎるマットレスは、体が沈み込みすぎてしまい正しい姿勢を保てません。
なお、枕の高さはマットレスの沈み込み具合や寝姿勢に大きく影響します。マットレスと枕は別々に選ぶのではなく、必ず一緒に試して自分に合った組み合わせを見つけましょう。
室内の光は暖色系にして過ごす
寝る前の照明は睡眠の質に大きく関わっています。質の高い睡眠を得るためには就寝1~2時間前から部屋を薄暗くし、目に優しい明るさに調整することが効果的です。
強い光を浴び続けると、体が覚醒してしまいメラトニンの分泌が抑えられるため、寝つきが悪くなったり眠りの質が低下する原因となります。一方、部屋が暗ければ、メラトニンの分泌が促され、深い眠りに導かれます。
朝は太陽の光を浴びて体内時計をリセット
人のメカニズムとして朝は活動的に、夜は休息へと導く体内時計を持っています。この体内時計は、朝の光を浴びることでリセットされ、約14~16時間後に眠気を促すホルモン「メラトニン」の分泌が始まります。
つまり、朝の光を浴びて体内時計をリセットすることで、夜には自然と眠くなり、規則正しい睡眠リズムを築くことができるのです。
今すぐ眠くなる方法でよくある質問
最後に、今すぐ眠る方法についてよくある質問をまとめました。
今すぐ眠る方法について疑問点がある方は、まずこちらを参考にしてみてくださいね。
短時間でもぐっすり眠るには
「まず寝ないといけない」という強迫観念を無くしてください。眠れない時にはいっそのこと、布団から出てしまうことがオススメです。
寝れないのに布団に入っていると、布団の中は眠れなくて苦痛な場所と脳が認識して、ますます眠れなくなってしまいます。眠くなってから、また布団に入るようにしましょう。
見ると眠くなる画像はあるのか
眠くなる画像という検索をされてる方もいるみたいですが、基本的に画像をみると眠くなるということは考えられません。
自然の写真などでリラックスしたりすることは考えられますが、スマートフォンなどで見るとしたら逆にブルーライトの光が悪影響を及ぼす可能性があります。
今すぐ眠くなる方法を使って快眠を
寝つきの悪さは日々の生活リズムやストレス、環境など様々な要因が複雑に絡み合っています。今回ご紹介した方法は、そのほんの一部です。
大切なのは自分に合った方法を見つけ、継続して実践すること。そして、それでも改善が見られない場合は専門医に相談することも考えてください。
快適な眠りは、心身の健康と豊かな生活に繋がります。毎日少しずつでも快眠への道を歩み始めましょう。
店舗名 | 今すぐ眠くなる方法6選!呼吸法からツボ押しまで具体的に解説 |
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